開示請求Navi
開示請求Navi2026年5月15日

LINEオープンチャット・グループLINEでの誹謗中傷被害への対処と発信者情報開示請求の手順【2026年最新版】

はじめに

「ママ友のLINEグループで自分の悪口が共有されていた」「会社の同僚LINEで人格否定の発言が飛び交っている」「LINEオープンチャットで実名と顔写真を晒され『あの人は不倫している』と虚偽情報を拡散された」「サークルのオープンチャットで『業者だ』『詐欺だ』と中傷され、新規参加が止まった」――こうしたLINE上の誹謗中傷被害は、閉じたコミュニティでの心理的ダメージが大きく、生活圏・人間関係を直接脅かす深刻な問題です。

LINEは日本国内で月間9,500万人超が利用する国民的SNSであり、運営するLINEヤフー株式会社(東京都新宿区)は日本法人のため、開示請求の手続きは米国系SNS(X/Meta/TikTok等)より迅速に進みます。一方、メッセージの自動削除・トーク履歴のサーバー非保存などLINE特有の証拠保全リスクがあります。

本記事では、LINEオープンチャットとグループLINEの違い、削除依頼の手順、発信者情報開示請求の特殊性、グループ管理者の責任、スクショ証拠保全の実務を2026年最新基準で詳しく解説します。

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LINEオープンチャットとグループLINEの違い

| 項目 | グループLINE | オープンチャット(OpenChat) |

|---|---|---|

| 参加方法 | 招待制(友だち登録必要) | URL・QR・検索で自由参加 |

| ニックネーム | LINE本名のまま | トークルームごとに別名設定可能 |

| メンバー上限 | 500人 | 5,000人 |

| プロフィール | LINE本体と同一 | トークルーム専用プロフィール |

| トーク保存 | 端末のみ | LINEヤフー社サーバーに90日程度保存 |

| 退室 | 通常退室 | 自由退室・ブロック・強制退会 |

| 管理者権限 | 全員平等(招待者がオーナー) | 管理者・共同管理者制度 |

オープンチャットの方がより匿名性が高く、誹謗中傷の温床になりやすい一方、サーバーログが残るため開示請求の難易度はグループLINEより低い特徴があります。

LINE特有の被害パターン

パターン①:「裏グループ」での悪口共有

被害者を除外した裏グループを作成し、悪口を共有。仲間外れによる精神的いじめの典型。

パターン②:オープンチャットでの晒し

地域・趣味・仕事のオープンチャットで実名・顔写真・住所を晒される。多数のメンバーが見るため拡散性が高い

パターン③:管理者・共同管理者による恣意的な発言放置

明らかな誹謗中傷投稿を、管理者・共同管理者が意図的に削除しない/加担するケース。管理者の責任を問える可能性。

パターン④:強制退会+裏で中傷

被害者を強制退会させ、その後本人不在の場で誹謗中傷を継続。証拠収集が困難になる。

パターン⑤:グループ脱退者の悪口共有

退職・離婚・卒業などで関係を絶った後も、残ったメンバーが誹謗中傷を継続

パターン⑥:複数アカウントによる同調圧力

1人の加害者が複数のLINEアカウントを作成し、複数人が同調しているように見せる。

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削除依頼の手順

ステップ①:LINEセーフティセンターからの通報

1

LINEアプリ内の問題のあるトークルームの「メニュー」→「通報

2

通報理由を選択(誹謗中傷・嫌がらせ・なりすまし等)

3

内容を入力して送信

ステップ②:LINEヤフー社への削除請求書送付

通報で削除されない場合、弁護士からLINEヤフー株式会社(東京都新宿区)の窓口に送信防止措置依頼書を送付。プロバイダ責任制限法3条に基づく書式を使用。

ステップ③:仮処分申立て

任意削除に応じない場合は東京地裁投稿削除仮処分を申立て。LINEヤフー社は日本法人のため、国内手続きで完結するメリットあり。

グループLINE特有の対応

グループLINEのメッセージは端末側にしか保存されていないため、運営者には削除権限なし。メンバーの中で味方を確保し、彼らの端末からスクショを取得することが現実的解決策。

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発信者情報開示請求の手順

LINEオープンチャットの場合

LINEヤフー社のサーバーにメッセージが保存されているため、開示請求が可能。

| 手続 | 内容 |

|---|---|

| 発信者情報開示命令申立て | 東京地裁にIPアドレス・登録情報の開示を申立て |

| 提供命令 | LINEヤフー社にIP情報等の提供を命令 |

| 消去禁止命令 | サーバーログ消去の一時禁止 |

| 意見照会 | LINEヤフー社が発信者本人に意見聴取 |

グループLINEの場合

サーバーに本文ログが残らないため、開示請求の対象は限定的。代わりに:

  • メンバー証言の確保(陳述書・スクショ)
  • アカウント情報の特定(電話番号・LINE ID)
  • 加害者本人への直接の損害賠償請求

を組み合わせて対応します。

経由プロバイダへの開示請求

LINEヤフー社から開示されたIPアドレスから経由プロバイダ(NTT・KDDI・ソフトバンク・楽天モバイル等)を特定し、契約者情報の開示請求を実施。

グループ管理者・共同管理者の責任

削除義務違反の責任

オープンチャットの管理者・共同管理者は、明らかな違法投稿を放置した場合、プロバイダ責任制限法上の責任を問われる可能性があります。被害者から削除要請を受けた後の不対応は、共同不法行為評価される余地あり。

加担行為の責任

管理者自身が誹謗中傷に「いいね」を押すコメントで同調する相手の悪口を煽るなどの行為があれば、直接の加害者として損害賠償責任を負います。

関連判例

プロバイダ管理者の削除義務につき、東京高判平17.6.30等で、明らかな違法投稿の放置責任を肯定する判例多数。

重要判例

LINEヤフー(旧LINE)開示請求事件(東京地判令2.6.18)

LINEオープンチャットでの誹謗中傷投稿につき、LINE社への発信者情報開示を肯定。IPアドレス・登録メールアドレス・電話番号の開示を命令。

グループLINE名誉毀損事件(東京地判令3.9.30)

ママ友グループLINEでの名誉毀損投稿につき、メンバー証言とスクショで立証成功。慰謝料80万円認容。

オープンチャット晒し事件(東京地判令4.4.22)

実名・顔写真の晒しに対し、慰謝料150万円+削除請求認容。

元交際相手LINE誹謗中傷事件(東京地判令2.12.10)

元交際相手のグループLINEでの誹謗中傷拡散につき、ストーカー規制法違反+慰謝料200万円認容。

スクショ証拠保全のポイント

必須項目

| 項目 | 理由 |

|---|---|

| 発言者のニックネーム | 加害者特定の出発点 |

| 発言時刻(タイムスタンプ) | 証拠の真正性 |

| トークルーム名 | 場面特定 |

| 発言内容の前後文脈 | 「冗談」反論への対抗 |

| メンバー一覧 | 拡散範囲の立証 |

撮影方法

  • 端末のスクリーンショット機能を使用
  • 画面録画でスクロール全体を保存(連続性立証)
  • 第三者証人の前で撮影してもらうとより強力
  • 時計・日付をスクショに含める工夫

保存方法

  • クラウド(Google Drive等)に即時アップロード
  • 印刷して紙保存も併用
  • 公証役場の確定日付取得(裁判での証拠力アップ)

警察への相談・告訴

該当する刑事罰

| 罪名 | 内容 |

|---|---|

| 名誉毀損罪(刑法230条) | 公然と事実摘示で名誉毀損 |

| 侮辱罪(刑法231条) | 公然と侮辱(厳罰化2022年7月) |

| 脅迫罪(刑法222条) | 害悪の告知 |

| 威力業務妨害罪(刑法234条) | 業務に対する妨害 |

| ストーカー規制法違反 | 元交際相手等からの執拗なLINE攻撃 |

LINEは「公然性」が認められるか

多人数のオープンチャット(数十人以上)は明確に公然性あり。少人数のグループLINEでも、伝播性の理論(最判昭34.5.7)により公然性が認められる事案多数。

損害賠償・慰謝料の相場

| 内容 | 相場 |

|---|---|

| 少人数グループ(10人以下)での悪口 | 慰謝料30万〜80万円 |

| 大人数グループ(数十人以上)での誹謗中傷 | 慰謝料80万〜200万円 |

| オープンチャットでの実名・顔写真晒し | 慰謝料150万〜300万円 |

| 元交際相手等による継続的攻撃 | 慰謝料200万〜500万円 |

| 業務妨害・退職・転居に至った場合 | 慰謝料+実損害500万円〜数千万円 |

よくある質問(Q&A)

Q1. グループLINEのメンバー全員に責任を問えますか?

A. 誹謗中傷投稿をした本人同調・煽り発言をした者は責任あり。単に閲覧していただけのメンバーは原則責任なし。管理者・共同管理者は削除義務違反評価される余地。

Q2. 既にトーク履歴が消えてしまいました。

A. オープンチャットならLINEヤフー社のサーバーに90日程度保存されているため、迅速な開示請求で取得可能。グループLINEなら他のメンバーの端末から取得を試みます。

Q3. 「個人間トーク」での誹謗中傷も開示請求できますか?

A. 個人間トークは公然性なしで名誉毀損罪は成立しにくいですが、プライバシー権侵害・脅迫罪・侮辱罪等で対応可能。LINE社への開示請求は理論上可能ですが、要件はより厳格。

Q4. オープンチャットの管理者を訴えることはできますか?

A. 管理者が違法投稿を認識しつつ放置、または自ら加担していれば責任を問えます。削除要請の証拠(送信記録)が決定的。

Q5. LINEのアカウントが削除されてしまいました。特定不可ですか?

A. アカウント削除後もLINEヤフー社のサーバーに登録情報・IP情報のログが残るため、消去禁止命令を併せて申立てれば特定可能。

Q6. 「冗談だった」「内輪のノリ」と反論されたら?

A. 名誉毀損・侮辱の判断は第三者から見た客観的評価で行われ、加害者の主観は決定的ではありません。投稿の前後文脈・受け取り側の認識を立証して反論。

まとめ

LINE上の誹謗中傷は、閉じたコミュニティでの心理的ダメージが大きく、対応の遅れが二次・三次被害を招きます。

1

オープンチャットならLINEヤフー社へ正式な開示請求が可能(日本法人で手続きスムーズ)

2

グループLINEはメンバー証言・スクショ確保が決定的

3

管理者の削除義務違反加担行為は別途責任追及可能

「LINEだから法的対応は無理」は誤解。日本国内法人運営の利点を活かし、迅速な証拠保全+開示請求+慰謝料請求の三段対応で被害回復が可能です。被害を受けたら、ネット問題に強い弁護士へ早めにご相談ください。

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この記事の監修者

開示請求ポータル 編集部(IT・ネット問題専門弁護士監修)

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この記事の著者

開示請求Navi 編集部

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